経理パートナーズコラム
働く君に贈る25の言葉(H23.12.19)
先日、ある会社に実務経験5ヶ月の21歳の女性を紹介しました。
弊社で扱うのは主に中途採用であるため、私自身、彼女のようなほぼ新卒の若い人材を紹介するのは初めてでしたが、彼女のまじめな人柄や素直さを評価していただき、採用していただけることになりました。
2次面接でほぼ採用が決まり、会社に戻るときにふと寄った地下鉄内の本屋さんで、
「働く君に贈る25の言葉」という本が目に入りました。
これは自閉症の長男、妻の43回の入退院という過酷な運命を引き受けながら、数々の大事業を成功させ、東レの役員にまでなった佐々木常夫さんという方が甥っ子への手紙という形で、仕事で学んだ事を書き綴ったものです。
その本を手に取り、思わず彼女とリンクしてしまい、この本を彼女の就職祝いとして贈る事にしました。
自分でも購入し、読み進めていく上で、特に気になった箇所がありました。
「いわゆるブラック会社と言われるような会社があることは事実である。そのような会社に入ってしまったら出来るだけ早く辞めたほうがいい。しかし、大多数の会社は、さまざまな問題を抱えながらも常識の範囲内で運営されているものである。むしろ問題のない会社など、この世には存在しないことを認識すべきである」
私は仕事柄、たくさんの履歴書を見ることが多いのですが、中には1年足らずで転職を繰り返している方がいます。また退社理由を聞くとその会社がいかに酷かったかという事を語り続ける方もいます。
確かにそれはいわゆる本当のブラック会社だったかも知れない。
でも「そもそも問題のない会社はない」と認識することも必要ではないかと思うのです。
後日、彼女からお礼のお手紙をいただきました。
その手紙の最後にはこう書かれていました。
「今後、働き始めて嫌な事やつらい事もあるかと思いますが、そんな時は今回の就職活動の事を思い出して、初心を忘れずにがんばりたいと思います。」
彼女の人生に幸あれ!