経理パートナーズコラム

私は営業と営業の合間に時間があると本屋に寄る事が多いのですが、あるとき有名書店に平置きされていたのが、阿川佐和子さんの「聞く力」。 前から題名は知っていて、売れていることは知っていたのですが、
そのときに何となく気になって、買うことにしました。

読み始めたところ、大変読みやすく、あっという間に読んでしまいました。 若干、阿川さんのインタビュー・エピソード集という感も拭えないのですが、参考になる部分も多くありました。 中でも、 「面白そうに聞く」、「『あれ？』と思ったことを聞く」、「素朴な質問を大切に」 というのは、自分の仕事に通じるものがありました。

私の仕事は、会社から経理人材の派遣・紹介の依頼を受け、その会社に出かけていって、担当者の話を聞き、それを求職者に伝え、会社と求職者をつなげる事です。 阿川さんのように有名人にインタビューをする訳ではないのですが、企業の担当者の中には、たくさん話してくれる方もいればそうでもない方もいます。 また採用の担当なので、実際の経理の業務はほとんど分からないという方もいます。 そのような中でどうやって、求職者にとって有効な情報を聞きだすのかというのが、大事になります。

そのときに自分自身がまずこの会社に興味をもって、御社はどうやって売上を上げているのですか？
という質問をすると、大抵、会社の方は自信をもって、私という素人に分かりやすく説明してくれます。
私はそれを面白そうに聞くというのが大事で、そうすると先方はどんどん自分から色々な話をしてくれます。
その話の中で、あれ？と思った事、こんな初歩的なことに聞いちゃっていいのかな？という事も臆さず、質問することが大事です。なぜならそれはその会社について素人である求職者の方の疑問と共通する部分が多いからです。 ただそうは言っても、どうしても聞けない部分があるのは事実ですし、他の話を聞きすぎて、求職者にとって一番重要である条件について、聞きもれがあることもあります。

ただ基本的なスタンスとしては、「面白そうに聞く」、「『あれ？』と思ったことを聞く」、「素朴な質問を大切に」というのが大事なのではないかと思います。