経理パートナーズコラム
人は何歳からでも挑戦できる(H30.12.28)
2カ月位前の話ですが、ある警備会社から経理の人材紹介の依頼を受けて、会社訪問しました。
出てきた社長はかなり年齢が高い方でしたが、アグレッシブで、人懐っこい感じ。
色々、話をしていく上で、そもそも警備業を始めたのが8年前という事だったので、
なぜ警備業の会社を始めたのか聞いてみたところ、すごいドラマがありました。
社長は現在、78歳。
今まで、サラリーマンにはなったことが無いそうで、若い時から、自分で事業をしていたそうです。
具体的には韓国に日本の技術を移転をする貿易業のようなことをしていたが、
徐々に韓国が実力をつけてきて、売上が立たなくなってきたそうです。
その後は、他の事業等も行ったりしたが、会社の経理はいつ奥様がやってくれたそうで、安心して任せていたとのこと。
ところが10年程前に事業に大失敗して、一文無しに。
「さぁ、どうしよう」となったときに、奥様が、警備のアルバイトの仕事を見つけてきて、
「あなた、これでもやってみたら?」と言われて、生まれてはじめて、警備のアルバイトをやってみたそうです。
やってみたら、分からないことだらけで、何でも周りの人に聞いたり、勉強したりしているうちに、だんだん分かってきて、2年後には現場を取り仕切るリーダーに昇格したとのこと。
その後、警備員指導教育責任者という国家資格を取って、自分で警備会社を始めたとのこと。
ただ奥様はその後、胃がんで亡くなられたそうで、「妻がこの仕事を呼び込んできてくれたんだよね・・・」と遠い目で語っていました。
しかし単純に計算してみても、社長が警備のアルバイトを始めたのは、60代後半。そこから警備会社を立ち上げたのが70歳!人はその気になれば、何歳からでも挑戦はできるんだなぁと感じました。
人材紹介・派遣の仕事をしていると、正直、年齢制限がある場合も多く、年齢が高い方はなかなか受け入れてもらえません。
それはそれで、社内・部内のバランスや求める対応能力、これから先、何年働いてくれるかなど、会社が考えている事が色々ある訳で、仕方がないと思いますが、
それは雇うからであって、自分で事業を起こすのであれば、年齢は一切、関係ないんだなぁ・・と今更ながらに思った次第です。
なかなか自分で事業をするというのは大変な事ですが、これからの高齢化社会に向けて、
仕事をする=会社に雇われる という固定概念を打ち破る時期に来ているのかも知れませんね。