経理パートナーズコラム
「心に残るエピソード」檜山(R4.11.2)
今年も残すところあと2か月になります。
年末調整も近づいてきていて、やることばかりです。
ですが、事務所に社長を含めて6名しかいない少数精鋭の職場では、
責任を持ってやり切らないといけないなと思っています。
さて、話は変わりますが、今このメールをお読みになられている方々に対して
人生を生きていく上で何か心に残るようなエピソードはお持ちでしょうか?
唐突にそんなことを伺うのは、びっくりされるかもしれませんが、
45歳を迎える私には忘れないエピソードが数えきれないほどございます。
その中の一つをご紹介させていただきます。
プルデンシャル生命保険のイベントで聴かせていただいた
元阪神タイガース監督の金本 知憲監督と人事部の責任者である川村氏の
「最強のチームを作るには?」
というテーマの1対1トークショーです。
もう7・8年も前のトークショーです。
私はその当時は求職活動中でした。
何かの参考になればと思い聴かせていただいたのですが、
トークショーが終わったとき足がブルブルと震えていた感触は今でも残っています。
金本氏の魅力はいっぱいあるのですが、今回はその中のひとつ
現役時代にその当時阪神のエースであった井川慶氏との間で繰り広げられた
野球論に絞って金本節でお話させていただきます。
「井川君はすっごく自分勝手なところが出る選手でして、
井川君にひとつ質問をしました。
井川君、君はいったいどんなピッチャーになりたいんだい?
選択肢は2つ・・・
①20勝5敗 防御率3.00
②5 勝20敗 防御率2.00
と・・・
その時、井川君はこう答えました。
「金本さん、僕は例え負けがいっぱいあってもピッチャーは点を与えちゃいけないのです。
ですから、私は②の点を与えない選手になりたいんです」
と・・・
金本は猛然と怒り、井川君に語り掛けました。
「井川君、君がどんなに踏ん張って点を与えなくても、チームが勝たなければ何の意味も
なさないんでよ!例えどんなに点を取られることがあっても20勝5敗であれば、
「15」
もの貯金をチームに与えることになるんだよ?
何故、そんなことも阪神のエースでもある君がわからないんだい」
と・・・
この短いやり取り、私は本当に心に「グサッ」と突き刺さりました。
井川君も立派ですが、金本元監督もそれ以上に立派なんです。
私は金本氏と同じようなことを言った野球選手をもう一人知っています。
読売巨人軍監督の原辰徳氏です。
メジャーのレッドソックスで活躍している澤村拓一投手・・・
今でこそセットアッパーとして活躍していましたが、
その当時は「先発」をやっていました。
あるとき原監督が沢村選手に「リリーフ」で活躍してもらいたいと打診しました。
ですが、その当時の沢村投手は「先発」でやりたいというこだわりを捨てきれず、
「どうしても先発でやりたい」と断ったのです。
ある大学の講演で、聴講者のひとりが講師として招かれていた原監督に沢村投手のことについて
「どう思っているのでしょうか?」
と尋ねました。
原監督は不機嫌そうに
「だったら内海哲也投手のように貯金を作ってよ」
と突き放しました。
当時の沢村投手は11勝12敗(借金1)
内海投手は 16勝 4敗(貯金12)
だったのです。
みなさん、このエピソードを拝聴されて何を感じられるでしょうか?
このお話は会社で生きていく上でも、家族を持っていて妻や子供・親などの親戚と接していく上でも
重要な多くのヒントを与えてくれます。
それは
「会社」「家族」
という貯金を作っていくことです。
最近、派遣社員の中には待遇や職務内容や会社内での人間関係に不満を持ち
西岡さんや尾島さんに愚痴などを言ってくる方を隣にいて多く聴きます。
会社内でどんな扱いをされていて、どれほどの努力をされているのは
私は把握していません。
辛いお立場にあることは察します。
ですが、あえてこれだけは申し上げたい。
「今まで汗水垂らして頑張ってきた中で貯金を会社に与えて残していますか?」
と・・・
「働く」ことは
「傍(はた・そば)」にいる人を「楽(らく)」させること
です。
西岡さんにしても尾島さんにしても活躍できる場を提供できるようなサポートは
するでしょう。
ですが、「一生に一度しかない人生」
最後に成功をつかむかどうかは
「自分」で判断し、行動し、出し切ってつかみ取るものです。
相手の身になって考えてもらいたいです。
もし自分が逆の立場でやらないといけないといけないことも多くある中で
近くでグチグチと言っている。
そんなとき、相手に手を差し伸べてやりたいと思いますか?
家に帰っても不満を持ち、妻や夫、子供などに当たったりはしていませんか?
私個人の意見ですし、人生は人それぞれですが、
何となくそう感じた次第です。
以上です。