経理パートナーズコラム
「自分の市場価値」西岡(R6.10.9)
2024年9月20日の日経新聞に
「ゆるブラック」にご用心
という見出しの記事があり、
興味をもったので、読んでみました。
残業は少ない、待遇も悪くないが、
スキルやキャリアを高めづらく、士気の低い職場を、
若者の間では「ゆるブラック」と呼び、
せっかく新卒で入社した人気企業を
2年半~3年で去っていく人が多くいるようです。
バブル時代の入社組、現在50代半ばの身からすると、
残業は少ない、待遇も悪くないという時点で
「一体、何が問題なのでしょうか?」
という感じですが、記事を読んでいくと、
若者の間では
「出来るだけ早くスキルをつけて、自分の市場価値を高めなくては・・・」
という危機感があるようです。
恐らく20年位前は「自分の市場価値を上げる」というよりは
「社内での価値を上げる」という事に注力していた人が多かったような気がしますが、
終身雇用制がほぼ崩壊している現在、若者の意識は相当、変わってきている様ですね。
ちなみにその記事に記載されている若者の退職理由をみると、
・定型業務が苦痛。事業企画に携わり、労働市場での価値を高めたかった。
・希望する部署への異動が最長10年。将来のスキルに不安。
・希望の部署に異動ができず、基準も不透明。
との事。
私が思うには、新卒で入った会社で与えられた仕事は
確かに自分の希望の仕事ではなかったかも知れませんが、
それであったとしても、そこで一旦、明確な成果をあげてから、
転職活動をした方が、自分の実績と意欲をアピールできるのではないのかな
と思いました。
若い間はある意味、学歴と年齢、会社の社名だけで、
何とか転職活動はうまくいきますが、
段々年を重ねていくと、
それぞれの会社で何をやってきたか?なぜ退職したのか?
というのが大事になってきます。
自分の市場価値を上げるためにも、
就業したそれぞれの会社できちんとした実績を上げていかないと、
単に転職を繰り返している人という事になってしまうのではないか
と思いました。